パリ20区、僕たちの教室 [オススメ!!]
今日、打ち合わせの後に時間があったので、前から気になっていた岩波ホールで上映中の
『パリ20区、僕たちのクラス』
を観てきました。
数年前に友人とフランスを旅行したので、ルーブル美術館がある地区が1区、そこを起点にして2区から20区がグルッと包み込むように設置されていることは憶えました。
その旅行で、1週間ほど滞在したアパートメントタイプのホテルが2区でした。
オペラ座まで歩いて5~6分、ルーブル美術館までも同じぐらいだったかな…。
基本的に観光客やこぎれいな人、働いている人しか見かけませんでした。
(テロ対策で市内警備が厳しかったかもしれませんが・・・。)
そのあと、パリから地方へ移動し、帰国する前に1泊だけしたホテルが、安さだけで予約したため2区からかなり離れた場所でした。
何区だったのかは憶えてないのですが、アジア系やアフリカ系、中東系、とにかく色んな人種がたくさんいる下町な雰囲気満載の土地でした。
そして、夜になって小銭が余ったのでマクドナルドに行ったら、ガタイのいい黒人のガードマン2名がお店の前で目を光らしていて、店内はヤンチャそうな、悪そうな雰囲気の若い子達で大賑わい。
そのとき、地区によって人や街の雰囲気がガラッと変わるのは、東京以上だと感じたことを今でも憶えています。
そんな経験から『20区』と聞いて、移民が多く、所得が低い人が多く住んでいる地域の学校の映画なんだろうと予想。
主な出演者は、国語教師と多感な年齢の24人の生徒達。
生徒は、みんな人種がバラバラ。
話す言葉は、スラング。
先生が、ちゃんとしたフランス語を教えようとしたら
「そんな言葉を話している人いるんですか??」
と反論して授業を妨害。
ドキュメンタリーじゃないと分かっていても、観ているこっちがハラハラするぐらい生徒達は先生の言葉尻を捉えていちゃもんつけたり、チャチャ入れたり、あえてトラブルが起こそうとしたり。
堪えきれず先生が汚い言葉を使ったら、それを主任にチクったり。
私だったら精神性疾患で即休職しちゃうな・・・と観ていて思いました。
そんな、ハラハラしながら観ているうちに、徐々に生徒達取り囲んでいる現実をおぼろげながら見えてきて、最後はギュッと心臓を掴まれるような現実をフンワリと見せつけられました。
下手なご都合主義では終わらせない。
フランス映画ってすごい!!と思いました。
愉快痛快な楽しい映画じゃないです。
でも、色々と考えさせられるいい映画でした。
あまり書くとネタバレしちゃうので書けませんが、東京なら8月6日まで神保町にある岩波ホールで上映しています。
よかったら、観てみて下さい!!!
コメント 0